今回は不妊治療の病院選びのポイントについてです。
男性であるあなたにとって”不妊治療の病院を選ぶ”ということは全くの未知の領域であると言えるでしょう。
同僚や友人に相談しようと思っても『内容が内容だけに少し気が引ける』という方も少なく無いと思います。
そんな悩めるあなたのために、今回は不妊治療の体験者の生の声を参考にしながら病院選びのポイントについて見ていきたいと思います。
不妊治療は女性側だけの問題ではありません。
男性側も積極的に関わっていくことで早期に不妊の原因を特定することができれば、痛みやつらさを伴う女性側の検査や治療の回数を減らすこともできるかもしれないのです。
不妊治療体験者Kさんの治療の経緯
- 2年間タイミング療法を試すも生理不順などがあり妊娠には至らず
- その後医師に相談しながらタイミング療法を継続するも成功せず人工授精へとステップアップ
- 数回の人工授精を行うも失敗。旦那さんの精液検査を行い精子無力症と診断。以後顕微授精へと移行
- 1回目の顕微授精による無事妊娠に成功
不妊治療の経験談から読み取れる病院選びのポイント

それでは早速不妊治療をご経験されたKさんの生の声を聞いてみましょう。


不妊治療経験談①タイミング療法から人工授精
<Kさんの生の声>
妊活して2年経ったけど、なかなか妊娠しないし、元々生理不順で婦人科へ通っていたので、医師に相談してみました。
基礎体温は測っていたので、医師に見てもらい排卵日を利用してタイミング方法にて妊活していましたが、全く妊娠しないので人工授精へとステップを上げました。
こちらの病院は、産科がないので妊婦さんが通っていませんし、不妊治療で有名なクリニックです。
生理不順で一度、他の病院へ行った時、ホルモン剤を処方されるだけで、何も検査もなく説明もないので不安に感じ、ネットで調べて口コミ評価が良いクリニックを選び受診しました。
こちらは不妊治療も有名なところだったので、そのまま結婚後も通っていました。
上記の内容から読み取れる病院選びのポイントについてまとめてみます。
- 産科の無い病院であれば妊婦さんに会わないので精神面の負担は軽くなる
- 不妊治療に力を入れていない病院の場合、詳しい検査や説明を受けられない場合もある
不妊治療経験談②人工授精から顕微授精へ
<Kさんの生の声>
人工授精は保険適用なので、費用の負担も大きくないので、何度か人工授精を行いましたが、結果はダメでした。
ご主人も検査しましょうとのことで、夫の精子を採取し、検査すると精子無力症と原因が分かったので、通常の不妊治療では妊娠が厳しいため、顕微受精を行う必要があり、保険適用外でかなり高額な治療費も必要になることを説明を受けました。
治療費はもちろんですが、女性は体の負担も大きいので、そのことについてもじっくり話がありました。夫婦で話し合い、そして顕微受精をすることにしました。
妊娠したいと思っていたし、顕微受精に望みました。
排卵するために毎日のように病院へ通い注射をうち、そして卵子の様子を見て排卵の状況をチェック後、採卵など体への負担はとても大きいですが頑張りました。
顕微受精を無事に1回目を終えることができ、着床したかどうか確認することになります。妊娠可能なかつ率は50%だと、治療を行う前に医師から説明を受けていたので半ば諦めていましたが、1回の治療で妊娠することができ、奇跡に近いと確認しました。
それから、クリニックの系列の産婦人科へ転院し、出産することができました。
上記から読み取れる病院選びのポイントについて考えてみます。
- 不妊の原因が男性側にあるケースも存在するので、男性不妊のチェックもしっかり行っている病院を選ぶと良い
- タイミング⇒人工授精⇒体外受精⇒顕微授精などの全てのステップを行える病院は決して多く無いため、事前のリサーチをしっかりしておく必要がある
- 系列に産婦人科のあるクリニックは転院などの手続きが楽で良い
今回のKさんの場合、結果的に不妊の原因が男性側にあったのです。
通常不妊治療の検査は女性側が一通りの検査を終えたうえで男性側の検査も行うというケースがほとんどですが、もし今回男性側が早期に検査を受けていればもっと早く原因は特定できていました。
男性側の行動の重要性が分かる良い例だと思います。
不妊治療経験者が考える病院選びのポイント
<Kさんの生の声>
不妊治療を行う場合、やはり専門クリニックで治療をすべきです。
実績があり、そしてスタッフの教育も行き届いているので、クリニック内は様々なことが配慮されています。
まず、子供がクリニック内にはいませんし、別にキッズ用の部屋が用意されているので、患者さん方へ配慮されているのが分かります。
検査を行ったあと、原因が分かった上での治療の進め方など、全てにおいて説明も丁寧ですし、医師との信頼関係ができるので、全てお任せするような感じで治療を行うことができました。
病院選びはとても重要になるので、まずはネットの口コミも参考にし、そして実際に病院へ行って検査を受けてみると良いでしょう。
これまでKさんの実際の経験談を拝見していると
病院内にお子さんや妊婦さんがいない、または接しないで済む配慮がなされている
という点は一つのポイントとなるのかもしれません。
やはり不妊治療に臨む方の心境は非常にセンシティブな状態にあるため、細かな配慮がなされている病院に対しては安心感や信頼感を感じるのかもしれません。
更に説明が丁寧とのことで、本来は当たり前のことではあるのですが、忙しさにかまけて詳しい説明を怠ったりするスタッフがいる病院も少なくないと聞きます。
Kさんもおっしゃるようにまずはネットで口コミを調べた上で、実際に病院に足を運んでみてスタッフの対応や設備への配慮などがなされているかなど、ご自身の目で確認されてみるといいでしょう。
まとめ


- 不妊治療中の患者の精神面を考慮して、赤ちゃんや妊婦さんに会わないで済むような配慮のある病院
- 不妊に関する悩みをしっかりヒアリングし、詳しい説明や検査を受けられる病院
- 男性不妊のチェックもしっかりと行える病院
- 体外受精や顕微授精などのステップまで行うことができる病院
- 産科を系列に持ち、妊娠後転院の手続きをとりやすい病院
もちろん上記の全ての条件を満たす病院でなければいけないというわけではありませんが、病院選びの際には是非意識していただきたいポイントです。
余談ですが、筆者の妻も不妊専門のクリニックでの不妊治療を経験していますが、スタッフの対応の悪さが原因で病院を変更した経験があります。
設備や技術が整っていることはもちろん大切ですが、スタッフの対応が良い病院に悪い病院は無い、筆者個人としてはそのように感じています。
最後までお読みいただきありがとうございました。