今回はつわり中の妊婦さんの仕事との付き合い方、休暇を円満にとる方法や期間などについて見ていきたいと思います。
つわりのつらさ、残念ながら男性には理解できないことです。
私自身、つわりに耐えながらも頑張って仕事に行く妻の姿を見て、何もしてあげられない自分に苛立ちを覚えたこともあります。
男性陣の皆様、当記事をお読みいただきつわり中の奥様の仕事との付き合い方について是非情報共有してさしあげてください。

目次
つわりで仕事がつらい!体験者の実際のエピソード

それでは仕事中のつわりとの付き合い方について実際の体験談を見ていきたいと思います。
つわりと仕事の実体験①1人目妊娠中のエピソード
私は今3歳の男の子を育てながら、2人目を妊娠しています。
上の子は25歳の時に出産しましたが、看護師としてフルタイムで、夜勤ももちろんしながらバリバリ働いていました。
つわりもありましたが、24時間二日酔いの状態が続いているような感じで、初めての感覚に戸惑いはありましたが、それほど重い方ではなかったのだと思います。
つわりの時期もそう長くはなく、いざ食べられるようになったら、それはそれで食欲が止まらず、最終的には13kgも体重が増えてしまいました。
今思えばとても健康的で元気な妊婦だったと思います。
だから2人目を妊娠した時も、うれしさばかりであまり不安はありませんでした。
ひどい二日酔いのつらさは男性も理解できるはず。妊娠中の女性があの苦しみに耐えながら仕事をされていることを想像すると頭が下がる思いです。
つわりと仕事の実体験②2人目妊娠中のエピソード
妊娠4か月目に入るか入らないかくらいのとき、食欲がなくなり、なんだか気分の優れない日が続くようになりました。
きたきた、つわりだ!と思いましたが、一人目の経験からさほど気にしないようにしていたのですが、ある日突然胃の痛みが出現し、まったく食べれない日が2~3日続きました。
もちろん仕事もしていたので、休まず出勤しようとしましたが、同僚から「顔色が悪いよ、大丈夫?」と心配されるほどでした。
熱もないのに休むのは申し訳ないと思い、その日はなんとか勤務をこなし、帰りに産婦人科に受診に行きました。
担当の先生からは「つわりがひどいですね。時間があるなら点滴を受けてもらうか、もう入院でもよいかもしれません」とのお言葉が。
上の子がいることもあり、入院だけはなんとか避けねばとの思いで点滴を受け、その日は帰宅しました。
点滴を受けたおかげで少しましにはなりましたが、まったく食べれるような状態ではなく、翌日は仕事をお休みしてしまいました。
大切な赤ちゃんのためにも、つわりに苦しむ妊婦さんが遠慮することなく休暇を取れる風通しの良い職場環境の実現を願ってやみません。
つわり休暇を取る方法や期間、円満に休むための心構えなど
では続いてつわりを理由に会社に休暇を申し出るための方法、そして職場での人間関係を円満に保ちながら休みを取るための心構えについて、引き続き実際の体験談を見ていきましょう。
つわり休暇を取る方法や期間
つわりを理由に会社に休暇を申し出るための方法として、母子健康手帳に入っている「母性健康管理指導事項連絡カード」を活用するという方法があります。
母性健康管理指導事項連絡カードを職場に提出することで、男女雇用機会均等法により制約を受けることなく休職することが可能です。
「母性健康管理指導事項連絡カード」(以下、「母健連絡カード」とします。)は、仕事を持つ妊産婦の方が医師等から通勤緩和や休憩などの指導を受けた場合、その指導内容が事業主の方に的確に伝えられるようにするために利用するものです。
女性労働者からこの「母健連絡カード」が提出された場合、事業主の方は「母健連絡カード」の記載内容に応じた適切な措置を講じる必要があります。
上記の通り妊婦さんは母性健康管理指導事項連絡カードを利用することにより、制約を受けることなく休暇を取ることができます。
更に、主治医からの指導内容によっては休暇だけでなく以下のような措置を受けることも可能です。
- 通勤の緩和(通勤時間の変更)
- 休憩時間の延長
- 休憩回数の増加
- 作業内容の軽減(肉体労働の軽減、営業職から内勤への配置替えなど)
但し、母性健康管理指導事項連絡カードを使用すれば希望が全て叶うということではなく、あくまで主治医の判断に基づいた必要な措置を受けることができるということです。
すなわち、つわり休暇を取る期間についても具体的に〇日という定めがあるわけではなく、まずは主治医に相談したうえで会社の上司などと協議し休暇の日数を決めていくということになります。
今現在、つわり中で仕事がつらい!という方はまずは主治医に相談することから始められてみてください。
円満に休むための心構え
これまではつわり休暇やつわり中の妊婦さんに対する業務の軽減措置の制度面について見てきました。
ただ、制度があるからといってご自身の希望を無理やり通してしまうようでは職場内の人間関係に悪影響を及ぼしかねませんよね。
再度実際の体験談を見ながら円満に休暇や軽減措置を受けるための心構えなどについて考えていきたいと思います。
- どうしてもつわりで仕事を続けるのがしんどい場合、そのことをまずは上司にしっかり相談することが大切です。
上司との関係や、職場の環境、そのときの忙しさなどにより、相談しにくい状況もあるでしょうが、一番大切なのは赤ちゃんを守っている自分の体だということをしっかり認識しましょう。
- もし勤務中に体調が悪くなり、早退したいとなっても、なかなか自分から言い出すのは気が引けてしまいますよね。
でも妊娠していることやつわりがあること、自分がどのくらいの状態なのかをしっかり伝えておくことで、職場の理解は得られやすくなります。
またできる範囲の仕事をしっかり丁寧にこなし、日々の勤務態度に対する評価を高めておくことは、突然の欠勤や早退の事態になったとき、周囲の見る目もさほど厳しくはなりにくいと思います。
また、つわり中に職場に負担をかけてしまうことが予想されるようであれば、なるべく前倒しで仕事を終わらせるように努力することも必要ですね。
まとめ


- つわり中の妊婦さんは主治医の指導のもとに母性健康管理指導事項連絡カードを活用すれば、一定期間の休暇や通勤緩和・業務の軽減などの措置を受けることができる
- 一時的なつわり休暇については具体的に〇日という期間の定めは無く、あくまで主治医の判断のもと、会社と相談しながら適切な期間を設定していく
- 母性健康管理指導次項連絡カードを使用すれば、つわり中の妊婦さんは休暇や作業軽減などの措置を受けることができる。
- 職場の人間関係を円満に保つためには、妊娠中であることの職場への事前共有や、できる仕事はあらかじめ終わらせておく、などの妊婦さん自身の心構えも大切。
いかがでしたでしょうか。
バリバリ仕事をされている妊婦さんにとって、つわりで仕事を休むということはとても勇気がいることだと思います。
妊婦さん本人だけでなく、周りの同僚や上司の方も妊婦さんの変化に気付いた時、声をかけてあげるなどの優しい気遣いができる職場環境が今後増えていくことを切に願います。
最後までお読みいただきありがとうございました。